最もコスパが悪い行動・ワースト1

 ここでは、メールを返信する側の気持ちで考えてみましょう。目の前の仕事に集中してしまっていたり、返信すること自体に脳のリソースを使いたくない人は、メールの即レスはできない・しないですよね。自分の仕事のペースが乱されている気がしてしまいまうという人もいると思います。

 ただ、ここで気にしなければならないのは「すでにメールを一度読んでいるのに、返信をしていない」のは、実は非常にコスパが悪いということです。なぜかというと、結局、最終的に返信をする際にそのメールをもう一度読み返さなけばならないからです。これだけ聞けば効率が悪いことが分かると思います。加えて、場合によっては向こうの送信主が「メールを確認してくれたのか?」を不安がって、電話で仕事を中断させられるリスクさえあります。

 そのようなリスクを抑えるためにも、基本的に圧倒的にコスパが高い「メールを読んだら即レス」を徹底するようにした方がいいです。

「即レス」しても仕事量自体は増えていない

 また、同時に返信の際はいつまでにその依頼を完了しようとしているのかを明確に伝えることだけは意識しましょう。

 重要なのは、「メールを即レスをする」こと自体を除けば、あなたの仕事量そのものが増えているわけではないということです。これを理解していれば、即レスに対する心理的な負担も減ります。

 なお、その際に伝える仕事の完了するタイミングは数日後でも数週間後でも問題ないです。それを相手と1日でも早く共有することに意味があるのです。

 仕事は一人では完結しません。社内の同僚たちとの調整によって成り立っています。その中で即レスすれば、少なくとも仕事相手を不安にさせる数が減ります。こういったことの積み重ねがあなたの信頼につながり、極めてコスパ良く自分の評価を高めることができます。もしまだ即レスする癖がついていない人は今すぐ即レスを心がけることをお勧めします。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者による書き下ろし原稿です)