THE ALFEEが50年間も喧嘩せずファンに愛される“原点”を探してみたPhoto:Bettmann/gettyimages

アルフィー世代の共通体験
「ウッドストック」の衝撃

 アルフィーの3人が1954年度生まれで、上記の4グループはおおむね1940年代の生まれだから、アルフィーが中学生の頃に、「大学生くらいのお兄さん」に当たる世代といえる。

THE ALFEEが50年間も喧嘩せずファンに愛される“原点”を探してみたPhoto:Walter Bibikow/gettyimages

 1969年のウッドストック・フェスティバルは、8月15日から2泊3日、ぶっ続けで開催された初めての大規模なロックフェスで、出演者は30組以上、観衆は40万人以上といわれている。はっきり分からないのは、集まりすぎてチケットの管理ができなくなり、結局無料コンサートになったからだ。

 ウッドストックは後の音楽界に大きな影響を与え、このフェスで注目を集めて有名になった出演者も多い。

 当時の中学生は、そのようなフェスがアメリカで開催され、膨大な観衆が集まり、野宿しながら3日間熱狂した、ということだけラジオの深夜放送などで知った。翌1970年にドキュメンタリー映画が公開されて、初めて驚異的な映像を見ることができたのである。日本公開は7月末、54年前の夏休みだった。

 サイモンとガーファンクル、ビージーズは「ウッドストック」に出ていないが、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングは登場し、前半をナッシュ抜きのアコースティックで「組曲:青い眼のジュディ」など、後半はエレキギターのセットでロック調になり、ニール・ヤングが登壇したと記憶する。

 映画はフェス全体の2割程度だったろうか。50年以上経た今でも筆者の記憶に残っているのは、ジョーン・バエズの「勝利を我等に」、ザ・フーの「サマータイム・ブルース」、テン・イヤーズ・アフターの「アイム・ゴーイング・ホーム」、ジミ・ヘンドリックスの「星条旗よ永遠なれ(アメリカ国歌)」だ。これはきっと、アルフィー世代の共通体験だろう。