ドムドムハンバーガーが「レトルトカレー」を売る理由Photo:Diamond

専業主婦から居酒屋経営、そしてドムドムハンバーガーの社長として活躍し、数多くの人気店を育て上げてきた藤崎忍氏。その成功の鍵は、料理や接客に至るまで“心を尽くす”姿勢にあった。SNS活用法から新商品開発まで、彼女のこだわりと柔軟な経営哲学を堀江貴文氏が聞き出す。※本稿は、堀江貴文『僕らとビジネスの話をしよう。 新時代の働き方』(大和書房)の一部を抜粋・編集したものです。

専業主婦から社長へ転身
はじまりは息子と夫のため

金泉俊輔(以下、――) 今回は「株式会社ドムドムフードサービス」の藤崎忍社長をお迎えしています。藤崎さんは39歳まで専業主婦でしたが、ご主人が病気で倒れたため「SHIBUYA109」のショップ店員として働き始めました。そして、44歳で居酒屋を開業。その居酒屋が人気店となり、腕を見込まれて50歳でドムドムハンバーガーのメニュー開発顧問になり、9カ月後に社長に就任しました。

堀江 居酒屋さんは自分で作ったんですか?

藤崎 はい。経緯としては、突然「109」を辞めなくてはいけなくなったんです。でも、私には何のスキルもありませんでした。それで、自分の得意なことを活かそうと思った時、39歳まで主婦だったから「お料理ならできる」と。それで、東京・新橋の小料理店でアルバイトを始めました。

 すると、4カ月後くらいに常連のお客さんから「斜め前にお店を開くからやってみたら?」と誘われたんですが、当時の私は109で起業をしたかったのでお断りしました。でも、よく考えたら109は当時すごく人気があってなかなか出店できなかった。だったら、先に居酒屋で起業を経験しようと思ったんです。