芸術家兄弟の千住博と千住明
小林亜星や松本隆も塾高OB
人材の豊富さと個性の多様性が持ち味の慶応義塾高校(横浜市港北区日吉、略称は「塾高」)。学業だけではなく趣味もハイソで、音楽科や美術科などは設置されていないのに第一級の芸術家や文化人になった卒業生も数多い。
人もうらやむ芸術家兄弟として知られるのは、千住博と千住明(あきら)だ。2人とも幼稚舎(小学校)から慶応だった。
博は塾高2年の時に日本画に目覚め東京芸大美術学部絵画科に進学、作品は大学買い上げとなり、日本画家として大成した。京都造形芸術大(現京都芸術大)学長も務めた。
弟の明は塾高から慶応大工学部に進学したものの中退し東京芸大音楽学部作曲科に転学、作曲家・音楽プロデューサーとなった。
兄弟の妹は、バイオリニストの千住真理子だ。真理子も幼稚舎から慶応で、慶応義塾女子高校―慶応大文学部哲学科卒だ。
作詞・作曲家、俳優の小林亜星は塾高で、作曲家・シンセサイザー奏者の冨田勲(2016年5月死去)と同級生だった。CM曲や歌謡曲、テレビ番組のテーマ曲など6000曲以上の作品を残した。21年5月に死去した。
作詞家・ドラマーの松本隆は、手がけた作品が2100曲を超えている。「木綿のハンカチーフ」(太田裕美)、「赤いスイートピー」(松田聖子)などが代表作だ。