楽観的に構想し、悲観的に計画せよ

《楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する》

《天は私たちに無限の可能性を与えているということを信じ、「必ずできる」と自らに言い聞かせ、自らを奮い立たせるのです。しかし、計画の段階では、「何としてもやり遂げなければならない」という強い意志をもって悲観的に構想を見つめなおし、起こりうるすべての問題を想定して対応策を慎重に考え尽くさなければなりません》
(稲盛和夫 OFFICIAL SITEより)

 稲盛氏はすべての場面で恐れおののき、びびり上がっているわけではない。上記フィロソフィーでいうところの計画の段階において「起こりうるすべての問題を想定して対応策を慎重に考え尽く」すという点で、尋常ではない慎重さを発揮すると言うことになる。

 冒頭の稲盛氏の言葉の後にはこう続く。

《私はもともと大変に怖がりな性格で、俗っぽく言えば“びびり“です。それだけに会社を潰すことが怖くて怖くてたまらなく、なんとしてもこの会社を守っていかねばならないと必死になったのです》

《その後、どんどん成長して会社が立派になり、東京証券取引所に上場するようになっても、まだ心配で心配でたまりませんでした。そうした会社を守らなければという思いは、零細企業のときからずっと変わっていません》
(雑誌プレジデント)