「楽観的であれ」「悲観的になれ」どっちやねん!
カーネマンの指摘は、稲盛氏のフィロソフィーとも共通する部分がある。「楽観的であれ」と言われたり、「悲観的になれ」と言われたりすると、一体どちらなのだろうと戸惑うこともあるかもしれない。
大切なのは、局面に応じて適切な態度をとることだ。大きな構想を描く際には楽観的になることで、ポジティブな成功のビジョンを思い描くことができる。一方で計画段階においては、あらゆるリスクを冷静に見つめ直し、成功の可能性を慎重に検証することが求められる。
そして、計画が整った後、いざ実行の段階に移れば、再びポジティブな感情で集団を鼓舞し、リーダーシップを発揮して進めていくことが重要である。
リーダーが現場でクヨクヨしている姿ほど、集団の士気を下げるものはない。リーダーの自信がチームのモチベーションに直接影響するため、ポジティブで力強い姿勢を維持することは不可欠である。
先ほどの稲盛氏へのインタビューには、実は続きがある。