例えば、介護保険において「身体介護」のヘルパーを1時間利用すると、若干、地域によって差があるものの総費用4000円だ。ここから自己負担1割であれば、400円を支払えば残り9割分は保険給付となる。しかし、1年以上保険料を滞納すると、一旦、全額4000円を支払わなければならないのだ。
第2段階として、保険料を1年6カ月以上滞納すると、一旦、既述の全額支払う仕組みに加え、介護サービス利用後に手続きして返還される9割分の額から自動的に滞納している保険料分が差し引かれるため、結果、戻って来なくなる。
第3段階として、保険料を2年以上滞納すると、自己負担1割もしくは2割の人は3割負担となり、3割負担の層は4割負担となってしまう。
しかも、2年以上の介護保険料を滞納してしまうと、原則、時効となってしまい遡って保険料を支払うことができなくなるため、生涯自己負担割合が変わらない。もちろん、災害など特別な事情で一時的に保険料が支払えない場合は、徴収猶予や保険料の減額・免除される仕組みもある。