後悔しない 医療・介護#5Photo:PIXTA

なじみのある医薬品の薬代において、患者負担が10月から増額されることになった。「長期収載品の選定療養導入」なるもので、500円の薬の場合はこれまで150円だった患者負担がおよそ200円になる。この仕組みには今のところ抜け道がある。特集『後悔しない医療・介護』の#5では、具体的に対象となる医薬品を解説するとともに、この仕組みの抜け道を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

なじみのある医薬品の薬代
患者負担が10月から増額

 有名メーカーの医薬品などを長年こだわって使ってきた患者にとって、悲報だ。なじみのある医薬品の薬代において、患者負担が10月から増額されることになったのである。

 医療サービスに支払う診療報酬は2年に1回改定される。医療財政が逼迫する中、薬剤費は格好のターゲットとなり、これまでも削減対象となってきた。薬価マイナス改定のあおりは製薬企業が食らってきたが、今回、患者にも負担が回ってきた。

 それが「長期収載品の選定療養導入」なるものだ。これはなじみの医薬品を使い続けたい患者に対し、自己負担を上乗せする仕組みだ。

 具体的にはどんな医薬品が対象になるのか。抜け道はあるのか。次ページで詳細を明らかにする。