自分の評価につながらない仕事は「やらない」がベスト
実は、僕が若手の頃に極力回避した業務こそ、この「電話をワンコール以内に取る」です。
僕はそれを「あまりにコスパが悪い」と感じたので、忙しい時は電話は取らないようにしました。そのせいで同期からの顰蹙を買うことになってしまったのは事実です。
しかし、僕の会社での評価項目は、「どれほど電話対応をしたか」ではありません。あくまで「仕事のパフォーマンス」です。結果として、この仕事の項目では同期を上回ることができ、結果的に高評価になりました。同期からの僕の評判は最悪でしたが、同期は特に僕の評価に影響を及ぼすようなパワーを持っていなかったので、会社組織上その評価は残っていません。
「少し面倒くさい後輩」を目指すべき理由
なお、ここでは本来「同僚とぶつかって自分の評判を悪くしてしまうリスク」も天秤にかける必要があったのですが、当時はそこまで考えていませんでした。他の面で同期を助けて貸しを作っておくことで、もっとうまく同期との争いを回避することもできたかもしれません。その代わりに、電話を取ってくれる内務担当の方には感謝を伝えたり、お菓子を渡したりしていました。
しかし、自分の評価に繋がらないようなしょうもない仕事は同僚にどんどん寄せていくべきです。もちろん、自分から直接同僚にパスをすると若手時代の僕みたいに同僚との関係を悪化させて自分の評判を下げてしまうリスクもあるので要注意です。自分を「少し面倒くさい後輩」としてブランディングして、直接的ではない形でこのような環境を構築していくことがポイントになります。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部に、加筆・編集を加えた原稿です)