「103万円の壁」見直し問題、基礎控除引き上げはインフレ“自動増税”への正しい対応か?会談に臨む石破茂首相(中央右)と国民民主党の玉木雄一郎代表(同左)ら Photo:JIJI

「所得税減税」で国民民主と政策協議
問題は減税方法や額をどうするか

 自由民主、公明両党と国民民主党が、2025年度予算編成などに向けて政策協議を始めた。

 11月中にとりまとめを目指す総合経済対策などに一部を反映させ、24年度補正予算案や25年度予算の策定を進めると報道されている。

 国民民主党は、衆院選で「手取りを増やす」をスローガンに掲げた。そして所得税の基礎控除が低いことを問題にした。

 パートの働き手らが課税回避のために働く時間を抑えざるをない、いわゆる「103万円の壁」とされる基礎控除を178万円まで引き上げるというものだ。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は、「年末の税制改正の課題になってくる。11月の半ばまでに方向性を見いだしたい」と述べている。

 石破政権は11月14日にも総合経済対策を閣議決定する予定で、ここには、国民民主党の主張が何らかの形で反映されるだろう。

 ここ数年、物価や賃金の上昇で「自動増税」になっており、そのことへの対応は必要だが、重要なのは減税の方法や額だ。