玉木氏の「ブーメラン」はこれにとどまらず、2006年の自身のブログの中で「『絶対に、不正をしない。』『絶対に、不倫をしない。』 などというように、そもそも政治家として有権者信頼に(ママ)耐えうる集団であることを、自信をもって約束できる集団であるべきだと思います。」と書いていたことを発掘されている。
これが大フィーバー中の躍進政党ではなく、与党あるいは第二党の党首であったら、まあ辞任は免れないだろうなあというのが筆者の率直な感想だ。また、ネット上でバッシングを浴びやすい野党の女性議員だった場合、間違いなく今回のような反応にはならないだろう。
庶民の願いは「手取り、上げて」
国民民主は乗り切れるのか
国民民主党としては、せっかく世間が振り向いてくれたこのタイミングを逃したくはないであろうし、なるべく早く他に大ニュースが入り、世間の関心がそれてほしいと思っているところだろう。
気になるのはやはり、強気に打ち出した「手取りを増やす」政策の実現が叶うのか否かだろう。擁護派の意見には「手取りが増えるなら人の不倫なんてどうでもいい」という声が少なくないし、不倫を批判する人に対して「手取りが増えなくてもいいのか」と言っている人すら散見される。玉木氏が代表で居続ければ、自動的に自分の手取りが上がると思っているかのごときムードだ。
ただ、不倫を許す、許さないはどうあれ、あるいは国民民主党を支持する、支持しないにかかわらず、「手取りが少しでも上がれば……」は多くの国民の切なる願いであることに間違いはない。
この期待に応えられなかった場合、かかった期待の分だけ反動が来ることもあり得そうだが、結果が出る頃には人々の関心が他へ移っている可能性も高い。ここをどう静かに、ひそやかに乗り切るか、国民民主党にとって正念場だ。