『裏のハローワーク』(2004年5月 著:草下シンヤ)は、マグロ漁船や大麻栽培、治験バイト、夜逃げ屋、偽造クリエイターなど、世の中に存在する危険で裏のある仕事に密着して、働き方から収入、そのリスクまでを紹介した本です。
企画を思いついたきっかけは、当時『13歳のハローワーク』(2003年11月刊:幻冬舎 著:村上龍)がすごく売れていたのを見て「これを裏社会で作ったら面白いな、裏バージョンでやれないかな」と思いついたんです。
『13歳のハローワーク』と『裏のハローワーク』では、そもそも読者層がまったく違います。だからこそありだし、読みたいと思う人はいると考えました。発想の元は『13歳のハローワーク』ですが、まったく違う企画にブラッシュアップして、まったく違う読者層にアプローチできたので、この本の存在意義は確かにあると思います。
『裏のハローワーク』は、著者も僕です。長年、裏社会の取材をしていて内情がわかっていたので、原稿も自分で書きました。20万部は売れましたし、続編の『裏のハローワーク 交渉・実践編』(2005年5月)、『裏のハローワーク 特別編集』(2007年12月)などシリーズ化もできた。文庫版、コンビニ廉価版なんかをあわせると40万部くらいはいっています。