仕事で成果を出せる人の考え方
対して、仕事で成果を出せる人は、努力量で評価を得ようとしません。それは努力をしないという意味ではなく、努力をアピールしたところで、それが成果につながるとは限らないことを知っているのです。
「私はこんなに頑張っているんです!」とアピールするのもいいですが、もしかするとまわりの人からすれば、「この程度の努力でそんなにアピールしてくるんだ……」と受け止められてしまうこともあります。努力の量や質は人によって異なりますから、アピールが裏目に出てしまうこともあります。
こういったリスクがあることを仕事ができる人は理解をしているのです。そのため、絶対的なものとして判断ができる「成果」をあげることに専念します。
つまり、成果を上げられる人にとっての「努力」や「頑張り」は必要なものではあるものの、それがあるからといって、絶対に成果を上げられるものではないのです。
そのため、努力を認めてもらうために頑張るのではなく、成果を出すためだけに努力をするのです。
同じ努力でも、目的が違えば質は大きく異なります。このことを私は養成所の若手芸人たちに口酸っぱく言っています。「頑張ってネタを考える」「血の滲む努力をする」ことは大事ですが、それはなんのためにやっているのでしょうか。舞台に立つためなのか、テレビに出るためのか、賞レースで優勝するためなのか、理由はどんなことでも構いません。ただ、それらの目的に合っていない努力をしても、一生アマチュアのままです。
いち早くプロになるためには、正しい目的とそれを達成するためだけの純粋な努力が不可欠です。そうでなければ芸人になどなれません。
少しお笑いの話が多くなってしまいましたが、これは皆さんのいるビジネスの世界も同じでしょう。むしろビジネスの世界のほうが厳しいのではないでしょうか。
だからこそ、私たちは「努力のための努力」ではなく、「成果のための努力」をしなければいけません。そうでなければ、どんな仕事でもプロにはなれないのです。