“今から3分以内に始められること”を指示せよ
――たしかに、3回おこなうとやるべきことがグンと明確になりますね。
木暮:これは、自分が指示している内容は基本的に超あいまいであるという決めつけで動かなければいけない、という話なんです。
多くのリーダーはちゃんと指示しているつもりなんです。「指示したのにやらない」という思いでムカついているので、まずは指示ができていないという前提に立たなければいけません。
そこで最低3回、この「そのために、何をする?」を繰り返してほしいと思います。
――最低3回必要なんですね。
木暮:1回だと、「相手の立場に立つために、相手の気持ちになって考えてみよう」ぐらいで終わってしまいます(笑)。本当は3回でも足りないかもしれないんですけど、5回やってくださいと言ったらたぶん面倒になってしまと思うので、まずは3回から始めてください。
――これをおこなうと、たしかに指示の内容も「相手の好きなことと嫌いなことを聞いてください」などと明確になりますよね。そうすると「何でやらないんだ!」というイライラも起きない。
木暮:そうです。この「ために」を繰り返していくと、指示内容も相手ができること、つまり行動に移せることに変わっていくんです。
付け加えると、“行動に移せること”とはどういうことかというと、“今から3分で始められること”なんです。「これをやってください」と指示してストップウォッチを押したら、そこから3分以内に始められること、というわけです。
――たしかに3分以内となると、「ここに電話をしてこれを伝えてください」とか、「この人にこれを聞いてきてください」とか、指示がかなり明確である必要がありますね。そうすると相手は何をすればいいのか明確に分かるから、さまざまなロスが減って、ものすごい効率化につながりますね。
木暮:ほとんどの人は漠然と理解はできてしまうがゆえに、質問が出ないんです。
まったく分からなかったら、さすがに「すみません、全然分からないです」と聞きますけど、「相手の立場に立って考えてください」と言われたとき、みなさん何となく分かってしまうんですよね。
仮にそこで「それって具体的に何をすればいいんでしょうか?」と聞くと、「そんなの自分で考えろ!」と怒られてしまいますし。だからどんどん聞けなくなるんですけど。
――まずはリーダーがそこを改めなければいけない、ということですね。
木暮:これはすぐにはできないかもしれませんが、「常に自分が指示していることはあいまいである」という自覚を持つことが、スタートになるのではないかと思います。