企業側の採用プロセスの実施率で前年より大きく増えているのが、個別企業説明会・セミナー(Web)と面接(Web)でした。前者は6.2ポイント増、後者は4.7ポイント増となっており、Webでの実施が広まっている様子が読み取れます。
選考フェーズに入ると、1次面接は「Webのみで実施」が34.3%となり、「対面のみで実施」の28.0%を上回っています。一方、最終面接になると「対面のみで実施」が74.8%と圧倒的多数に。最後の相互理解は対面で行おう、と考える企業が大半を占め、状況によってオンライン・オフラインが使い分けされていることがわかります。
大手企業の半数以上が
「スカウト・逆求人型サービス」を利用
次に、企業側の学生への認知形成や広報の手段について見ていきます。
ホームページが約9割、就職情報サイトが約8割と上位を占める傾向は前年から変わっていません。その中で、前年から大きくポイントを伸ばしているのが、「スカウト・逆求人型サービス」で4.4ポイント増。「SNS(Facebook、X、LINE等)」も4.1ポイント増となりました。
「スカウト・逆求人型サービス」の実施率を従業員規模別で細かく見ていっても、300人未満から5000人以上まですべての組織で24年卒の数値を上回っています。5000人以上では58.2%(24年卒は53.7%)と半数以上が実施しており、300人未満においても23.7%(24年卒は19.4%)で4社に1社の割合で実施していることがわかります。人材不足が深刻な中で採用手法も多様化しており、応募を待つだけではなく、企業側から積極的にアプローチするといった姿勢の変化もうかがえます。
逆求人型の就職情報サイトの利点について、65.4%の学生は「知らなかった企業に出会えた」と回答しており、知らなかったけれど、自分の力を評価してくれそうな企業に出会えるという点で評価が集まっていることがわかります。