職場には「評価が低い人」と「評価が高い人」がいる。
この差は、一体、何だろう? どうしたら前者は後者に変わるのか?
今、ビジネスパーソンから経営者まで数多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション社長・木下勝寿氏の自己啓発書『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』が話題となっている。
「ここ20年以上悩んでいない」という著者を直撃。本稿では新年のスタートダッシュに役立つ「悩まない人の思考法」をお届けする(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)。
人の評価が難しい理由
長年、会社を経営していると、人の評価は本当に難しいと思います。
その人はその人なりの基準で人を評価しているからです。
たとえば、私自身はビジネスパーソンや経営者としては世間的にそこそこの評価を受けていると言っていいかもしれません。
しかし、たとえば部下から見たら、私の評価が高いかどうかは別問題です。
なぜなら部下は私のことを「経営者」とか「ビジネスパーソン」としてだけでなく、「上司」や「管理職」として見ているからです。
経営者としてどれだけ素晴らしい実績を出していようと、部下は部下なりの基準で「この人は教えるのがうまいから優れている」「やる気が出るように声をかけてくれるから優れている」「気配りができないからイマイチだ」といった評価をしてきます。
そこについては一切妥協がありません。
20年以上、経営者をやっていると、人の価値観は本当にそれぞれ、と感じます。
これは、夫婦関係に置き換えても同じです。
どれだけ私が経営者として稼いでいようと、妻から見れば私がお皿を洗わない、ゴミを出し忘れる、いつも部屋が汚ければ、ダメな夫でしょう。
「評価の低い人」が「評価の高い人」に変わるには?
人の評価基準はたった1つではないので、たとえば収入面でいくら合格点を出していても、それ以外のところが未達であれば低評価をつけられてしまいます。
職場には「評価が低い人」と「評価が高い人」がいます。
いろいろな人を見てきましたが、「評価が高い人」は前もって相手の価値基準(価値観)を知り、それに合わせてこちらが変化する姿勢を持っています。
一方、「評価の低い人」はこれがまったくできません。
相手の価値基準を調べもせずに、一方的に自分で考えた評価点を上げる行動しかしていない。これではいつまで経っても上司に評価されないでしょう。
相手の価値基準をじっくり観察できる人は、客観的に物事を見ることができるようになります。
たとえ今、自分が上司に評価されていないと思っていても、こちらが相手の価値基準を調べ、変化していけば事態は少しずつ変わってくるでしょう。
ぜひ試してみてください。
(本稿は『「悩まない人」の考え方──1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による書き下ろし記事です。)