また、料理上手の人は、買ったものを別の料理にもアレンジしながら利用し、最後まできちんと使い切ることができます。なので、食品ロスも少ないです。たとえば、「今、冷蔵庫には卵とひき肉、キャベツがあるから○○をつくろう」という足し算の発想ができるのです。
このように、「AがなければBでいこう」「Aがなくても大丈夫」という調整力や臨機応変な対応が、ムダな出費を抑え、最終的にお金を貯めることにつながるのではないでしょうか。
卵は10個パックならお得だが
すべて食べきれるか考える
先ほど「お金を貯められる人は食材をムダにしない」という話をしましたが、食材の買い方にも特長があるように思います。
食材以外の日用品にも当てはまることですが、一般的に大容量のほうが1個当たりの単価は安いことが多いです。たとえば、卵なら6個入りより10個入りのほうが1個当たりの値段は安いでしょう。
でも、ひとり暮らしの人の場合、賞味期限内に10個食べきれるでしょうか。私は独身時代でも、「絶対10個入りの卵のほうが得だ!6個入りなんてもったいない!」と常に10個入りを買っていました。
それからは、とにかく卵を消費しなければ!と、今日はゆで卵、次の日は目玉焼き、その次の日はオムレツ……と、たいして食べたくもないのにただただ義務感で、卵がなくなるまで食べました。しばらくは卵を見たくなくなったのを覚えています(笑)。たしかに安い買い物をしたのかもしれませんが、そういう使い方って決していいとは言えませんよね。
10個入りの卵のほうが1個当たりの値段が安いのはたしかです。でも、それは10個全部を使い切った場合のこと。たとえば、10個のうち4個を余らせ捨ててしまったとしたら、6個分を10個の値段で買ったことになるので、かえって高くつきます。
「安い高い」だけで決めず、自分が本当に使い切れるか?自分の生活に合った分量を選ぶことも、お金を賢く貯める方法のひとつだと思います。