「紙1枚」にまとめるだけ!読書を「忘れない」「実現できる」「説明できる」体験にする方法写真はイメージです Photo:PIXTA

「ビジネス書って、正直役に立たないですよね……」「本で得られる情報や知識は、もうネットで十分なのでは……」こうした読書に関する悩みをよく聞きます。確かに、本を読むよりも誰かがネットにUPした動画を見る方が楽です。しかし、それで本当にいいのでしょうか? 本稿では、ネットで手軽に情報が入手できる今の時代に「なぜ読書が必要なのか?」を考えたいと思います。

※本稿は、浅田すぐる 著 『早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚! 」読書法」』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。

読書なんてめんどくさい

「ビジネス書って、正直役に立たないですよね……」
「自己啓発書の内容は、どれも同じだと感じてしまいます……」
「本で得られる情報や知識は、もうネットで十分なのでは……」

 昔からあるお馴染(なじ)みの意見ではあるのですが、現場感覚ではここ数年、さらに顕著になってきた印象があります。

 一方、私は20代の頃、読書のおかげで仕事や人生の苦境を乗り越えるような経験を、何度もしてきました。2012年に独立して以来、10年にわたって事業を拡大・継続できているのは、間違いなく本を読む習慣のおかげです。

 とりわけビジネス書は読みやすく、時間も大してかかりません。内容を実践し、問題解決や願望実現に役立てることが主目的ですから、書かれていることを素直に、あるいは試行錯誤しながら実行すれば、自(おの)ずと結果も出ます。

 映画1回分程度の投資で、未来を切り拓き飛躍できる選択肢。それが読書です。

「本を読む習慣には可能性しかない」と日頃から感じているのですが、一方で「役に立たない」と軽視したり、そもそも「役に立つか」という観点で読書を捉えたがらない人もいます。社会人学習の世界で今、どんな変化が起きているのでしょうか。

 多くのビジネスパーソンと対話を重ねる中で、煎じ詰めれば、次のヒトコトに尽きるのではないかと考えるようになりました。

 読書なんて、「めんどくさい」

 本稿では、多くの読者さんが感じているであろうこの「本音」を、まずは直視します。

「読書に関して苦手意識がある、悩みがある」なんてオブラートに包んだ表現ではなく、「あれもこれも読みたいけど、実際に読むのは大変で面倒だ」という身も蓋(ふた)もない剥き出しの表現から、この本をスタートしたいのです。

 こうした「ビフォー」から、最終的には「めんどくさいかどうか」なんてどうでも良くなるくらい、読書に「深く没頭」できる。無我夢中で本と向き合っているうちに、気づけば様々な知見が血肉化し、それを活かすことで仕事やキャリア・人生が好転していく。

 そんな「アフター」に至れるような体験を、これから提供していきます。