ベストセラー『「悩まない人」の考え方』著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本がある。『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。著者の森武司氏は、2005年の創業以来、18年連続増収増益を達成し、年商146億円となった。ここまで会社を成長させてきた秘密は何か? 本書からより深い学びを得ようと、インタビュー企画を実施。今回インタビューするのは、森氏やイルミルド社長・西俊彦氏とも幼馴染の西健志氏だ。今回は西健志氏からみた森氏の「自然と人が集まるカリスマ性」について、子どもの頃の様子からその秘訣までを伺った。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「人を集めるスキル」は昔から?
――森さんは周囲に自然と人が集まるタイプだと伺いましたが、本当ですか?
西健志(以下、西):そうですね。森と私は幼馴染で、FIDIAには私のほかにも、森と子どもの頃から親しいスタッフが何人もいるんですが。
森は子どもの頃からいつも自然と人に慕われるタイプで、友達が多かったんです。
それについては森の著書『スタートアップ芸人』でも触れられているんですが、今回は私目線でお話します。
小学生のときからずっと、森の友達グループは「森軍団」と呼ばれていました。
威張り散らすガキ大将という感じではなくて、リーダーですね。仲の良い友達が集まっていると、自然と輪の中心になっている、そういう存在なんです。カリスマ性というんですかね。
そのまま小中高と上がっていっても、ずっとそうでしたね。
カッコいいグループではなく、自然体で楽しむグループ
――子どもの頃からリーダーだったんですね。
西:そうなんです。わざわざ人を集めなくても、本当に自然と人が集まるんですね。
といっても、森軍団はスクールカーストの上位にいるようなグループではなくて。どちらかと言えばイケてない、さえない奴らの集まりでした。
普通なら思春期の頃って、スポーツがうまい人とか華やかな人とか、キラキラ輝いている人に憧れる傾向があるかと思うんですが。私ら、というか森軍団は、そういう感じがなくて。
ゲームとかお笑いとか、自分たちがワクワクするものに夢中で、毎日ゲラゲラ笑っていたし、楽しむことに全力でした。
――それは、人が自然と集まるのも納得という気がしますね。
西:集まってくるのは男友達だけじゃなくて、女の子にもモテていました。
これがまた、森はいつもかわいい女の子と付き合ってたんですけど。もしとびきり美人というほどじゃなかったとしても、じゃああの子は性格がめちゃめちゃいいんだろうなって周囲から思われる感じなんですね。
森の彼女なら、かわいくて性格もいいだろう、外見がよくても性格が悪いような子を選ぶはずがないって。森が選ぶ相手なら外見も中身も素敵な人に違いないって、自然とみんな思っているんです。
これはずっとそうで、今も、森の奥さんはめっちゃかわいいです(笑)。
人に慕われる秘訣は「万人へのリスペクト」
――森さんが人から慕われる秘訣はどこにあるのでしょうか?
西:これは、理由はいろいろあると思いますが。
私が見ていて思うのは、森には傲慢さがないということです。
他の人に、素直なリスペクトがある。特定の誰かに対してではなくて、森は万人に対してそうしていると思います。
これは森が自分に自信がないということではなくて、むしろ森は自信家でもあると思います。ただ、自分自身を活かそうと思った時に、自分一人だけでは物事はうまくいかないことをわかっている。
いや、私が見ていてそう思うという話で、森がそう言ったわけではないですけどね。
だから、今の森は世間で言うところの成功者の一人と言えると思うんですが、まるで偉ぶらないし、いつも周囲の人に対して素直な感謝が出てくる。
年下の相手や部下からであっても、指摘されたことは受け止めて改善する。
そういうことが自然とできるから、昔も今も自然と森の周りには人が集まってくるんだろうと思っています。
そういったことについて本人がどう思っているかは、森の著書『スタートアップ芸人』で読んでもらえればと思います。
(本原稿は、森武司著『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』に関連した書き下ろしです。)