理想の食事量の割合は
朝3:昼2:夜1
Q「糖尿病に良い食事の方法を教えてください」
A「夕食は20時前までに摂り、寝るまでに食後2時間は空けましょう。そして、翌日の朝食までの間隔を10~12時間空けてください。食事の際はよく噛んでカーボラストで食べるとよいでしょう」
血糖値を下げるには糖質制限が効果的であることを紹介しましたが、それでも血糖値が下がりづらいという方が一定数います。実は血糖値を下げるためには食事の方法についても注意したいポイントがあります。もし、糖質制限で血糖値が下がりづらければ、一度食事方法を見直してみましょう。
血糖値は食後に大幅に上昇します。そのため、食後の血糖値の上昇を緩やかにすることが糖尿病を克服するうえで大切になります。そこで、注意したいのが食事の時間です。
女性を対象に食事の時間帯による血糖値の違いを調べた研究では「21時に夕食を摂るグループでは18時に夕食を摂るグループと比較して、有意に食後血糖のピークが高い」という報告があります。
したがって、血糖値が下がらないと感じている方は、最低でも20時前には夕食を済ませ、食後2時間は寝るまでに空けるようにしましょう。20時前に夕食を摂ることが難しい方は夕食を分割することもお勧めです。そして、翌日の朝食までの間隔を10~12時間空けるようにしてみてください。例えば、食事の時間を朝は7時、昼は12時、夜は19時などとしてみるとよいでしょう。
また、みなさんの多くが朝食を軽めにし、夕食をたくさん食べるという食事の摂り方をしているのではないでしょうか。具体的には朝1:昼2:夜3という分量の方が多いように思います。しかし、この食事方法は寝ている間の血糖値を上げやすくしてしまいます。したがって、血糖値の変動を緩やかにするためにも朝3:昼2:夜1の割合で食べることを意識しましょう。
食事の際に噛む回数は
一口当たり40回が推奨
さらに、血糖値を下げるうえでお勧めしたいのが「カーボラスト」という食事方法です。これは炭水化物を最後に食べる食事方法です。研究によると、「炭水化物を最後に食べた群はそうでない群と比べて食後の血糖値が抑えられる」ことが分かっています。