図18:カーボラスト同書より転載 拡大画像表示

 カーボラストを実践すると、自然と満腹感を得られるようになり、無理なく炭水化物の量を減らせるのでお勧めです。いつもはおかずと白いご飯を交互に食べている方には違和感があると思いますが、血糖値を下げる効果があるので試してみてください。

 さらに、食事をよく噛むことも血糖値を下げるためには重要になります。食べ物をよく噛むと食事に時間がかかり、その間に血糖値が上がって食欲も抑えられるので肥満を予防する効果もあります。

 食事の際に噛む回数を一口当たり10回と40回に設定し、食後の血糖値の変化を比較した研究によると、「10回の咀嚼では食事時間帯による血糖値の変動はなかったが、朝食に40回咀嚼したところ、30分後にインスリン分泌が大幅に増加した」という報告があります。ぜひ朝食の際は試してみてください。

 なお、食前に運動をする方がいるかもしれませんが、これはお勧めできません。食前は血糖値が下がっており、運動をするとさらに血糖値を下げてしまいます。この状態で食事をすると、飢餓状態のため食後の血糖値の急上昇を招き、血糖スパイク(編集部注/食後に血糖値が急上昇・急降下する状態)や過剰な糖新生を引き起こすことにつながるので注意してください。

糖尿病にいい食べ物は?
野菜の中ではブロッコリー

Q「糖尿病に良い食べ物はありますか?」

A「水溶性食物繊維を含んだ野菜やこんにゃく、海藻類、血糖値を下げるスルフォラファンが含まれたブロッコリー、カリフラワーなどの野菜などがお勧めです」

 Web上や雑誌には、「この食品を食べて糖尿病が良くなった」「この栄養素を摂って血糖値が下がった」などという健康情報がたくさん紹介されています。