インド市場で、SUV史上最速で10万台販売を達成
F:フロンクスはインド市場で史上最速で10万台販売を達成したと聞いています。浜松駅のスズキのブースにもそう書かれていました。
森:そうですね。「SUVとして」という注釈付きですが、大変な勢いで売れています。ちなみにバレーノはもっと短期間に10万台販売を達成しています。それほど向こうでは人気なんです。
F:バレーノはインドで2世代目が出たんですよね。日本市場への再チャレンジはありますか?
森:今のところその計画はありません。
フロンクスはインドの若者に人気
F:フロンクスはインドでどのような人が買っているのでしょう。日本からすれば「安価」と言えますが、向こうではまだ高級車と言える部類でしょう。やっぱり富裕層の人が買っているのですか?
森:そうですね。ある程度お金持ちではあるのですが、割と若い人に買っていただいています。
インド人は数字にとても強いので、IT系の企業の躍進が著しい。そうした企業に勤めている若い人が、今はそこまで高給取りではないけれども、来年はもっと給料が上がる、再来年はもっと上がる、という前提で、ローンを組んでどんどんいいクルマを買っているんです。実際に彼らの賃金はうなぎ上りです。国としての勢いがすごい。うらやましい限りです。
F:若い人が長期ローンを組んで、いいクルマを買っていく。まるで80年代の日本のようですね。
森:いや、本当にそうです。あの頃の雰囲気そのものです。インドの若い人と話をすると、「何を買おうか」というようなことばかりです。「給料はこれからもどんどん増えるから何も心配は要らない」と。
F:ほぇぇぇ……。凄い勢いだ。恐るべきはインド経済。