Cランクの共学校は増加基調
Cランクには14校あるが、共学校がずらりと顔をそろえている。23年から24年に倍率が緩和した学校が多いこともあり、おおむね志望者は増加基調か前年維持で、25年入試のホットゾーンでもある。
女子校は立教大学系列の二校だけで、2月1日に1回だけの入試を守る立教女学院と2回目の2日午後入試がAランクになった香蘭女学校[1回]である。募集人数は約120人と100人(2回は60人)。24年の受験者数と実倍率は、274人と381人、2.12倍(23年2.46倍、22年2.15倍)と3.4倍(23年2.91倍、22年3.1倍)で、香蘭に勢いがある。
とはいえ志望者数は、立教女学院が10月から月を追うごとに人気化して12月に2割弱増まで伸ばしているのに対して、香蘭はその高倍率を敬遠されてか、前年並みから1割強減へと落としている。25年には立教女学院が23年実績にどこまで迫れるか、香蘭は3倍台のどのあたりに落ち着くかに注目したい。
ここからは共学校である。24年の受験者数が多い順に見ていこう。351人とCランクの共学校で最多の受験生を集めた安田学園[1回4科]は、2.54倍(23年2.3倍、22年2.16倍)と人気上昇が続く。志望者数は10月6割増、11月4割弱増、12月2割半増と勢いは緩んできたものの、Cランクで最も勢いがあることに変わりはない。25年は3倍にどこまで迫るか。隅田川に近く、東京湾岸のタワマンからも通いやすいだけに、その勢いはまだまだ衰えそうもない。
受験者数200人台の3校は徐々に緩和傾向にあるとはいえ、明暗が分かれている。249人が受けて2.33倍(23年2.53倍、22年3.65倍)の中央大学附属横浜[1回]は微増で落ち着いており、25年は23年水準まで高まりそうもない。218人が受けて3.11倍(23年3.17倍、22年3.43倍)の開智日本橋学園[1回]は10月の前年並み、11月の1割強増から一転、12月は1割強減で、25年は3倍割れも視野に入る。209人が受けて3.07倍(23年2.67倍、22年2.6倍)の明治大学付属八王子[A方式1回]は、1割増、2割半増と勢いを見せた後、12月は微増に落ち込んだものの、25年も3倍台は維持しそうだ。
166人で2.68倍(23年3.12倍、22年2.76倍)の青山学院横浜英和[A日程]は、微減、前年並みから1割増と弾みをつけており、25年は3倍にどこまで迫るか。134人で2.79倍(23年3.72倍、22年3.94倍)の法政大学[1回]は前年並みから微減となっており、25年も3倍台には届きそうもない。115人で3.11倍(23年3.26倍、22年3.19倍)の芝浦工業大学附属[1回]は微減で、25年は3倍程度になるかもしれない。
三田国際科学学園[1回]の二つの入試区分はどうなっているのか。110人が受けて3.06倍(23年4.1倍、22年3.74倍)だった[ISC]は、ほぼ前年並みが続いており、25年も状況は変わらないだろう。[IC]の方は揺れが大きい。比較的少なめの志望者数は、10月の微増から11月は1割弱減だったものが12月には一転して3割増となった。96人で4.8倍(23年・22年共に3.5倍)と跳ね上がった倍率が、25年に5倍乗せもあり得るかもしれない。
109人で2.1倍(23年2.75倍、22年2.66倍)の成蹊[一般1回]は微減が続いており、25年は2倍程度になりそうだ。東京都市大学等々力[1回特選]は、3割弱減から12月の2割弱減と減少傾向が続いており、90人・2.43倍(23年3.23倍、22年1.51倍)から25年は2倍台前半となりそうだ。
広尾学園小石川[1回]は、41人で5.13倍(23年8.13倍、22年9.77倍)と緩和傾向でも高倍率が続く[本科]が3割半増から12月には1割半増と緩んだものの増加基調が続き、25年は5倍台半ばを目指す展開となっている。39人で3.25倍(23年5.25倍、22年5.91倍)の[ISG]は、志望者数が少なかった11月は2.2倍増という極端な勢いも見られたが、11月からは一転して微減となっている。25年は3.2倍前後に落ち着きそうだ。