Dランク共学校の注目は「淑徳」
Dランクの共学校では成城学園[一般1回]が最多で、245人が受けて4.15倍(23年4.53倍、22年3.75倍)とハードな入試回である。高倍率が敬遠されてか、志望者数は1割半減から2割弱減と減少傾向を強めており、25年は4倍を割る公算が大きい。その点、133人が受けて2.83倍(23年2.45倍、22年2.7倍)だった山手学院[A日程]は、1割弱増から1割強増と堅調で、25年は3倍に乗せるかもしれない。
129人で1.61倍(23年1.56倍、22年1.77倍)の公文国際学園[A]はユニークな設定の2科(国算・国数・国英・数英)となっている。志望者数は1割弱減から微減に戻しており、25年は1倍台半ば程度になりそうだ。129人で3.39倍(23年2.81倍、22年2.78倍)と人気急上昇の青稜[1回A]は大きく緩和傾向で、3割前後の減少から12月は2割半減に戻したものの、25年は3倍を割る可能性が出ている。
女子校同様、共学校も緩和傾向の入試回が多くを占める中で、12月にEランクからDランク入りした淑徳[スーパー特進1回]は、珍しく12月に1割半増となっている。99人・2.15倍(23年2.2倍、22年1.94倍)から25年は2倍台半ばにどこまで迫るか。
24年の受験者数が100人未満の共学校を見ていこう。國學院大學久我山[1回](93人・2.82倍)は微増に、帝京大学[1回](71人・1.97倍)は11月の6割半増から勢いは落ちたものの12月も2割増で、25年はそれぞれ3倍弱と2倍超えとなりそうだ。芝国際[2月1日午前](20人・1.43倍)は23年10.87倍から急落した反動で4割弱増となったものの、25年に2倍乗せは難しそうだ。狙い目の入試回ではある。
森村学園[1回](78人・2.52倍)は23年2.03倍からハードルが上がったことが敬遠されたのか、半減近い時期もあったが、12月に3割半減まで戻した。それでも25年は2倍を割る可能性が続いている。桐蔭学園中等教育学校[1回午前](68人・2倍)は25年も前年並みとなりそうだ。日本大学[A-1日程(GL)](14人・2.33倍)は志望者数が少ないため振幅が大きい。10月の5割減から12月には6割半増と大きく伸びており、25年は3倍に迫るかもしれない。