2日午後驚異の倍率「桜丘」と「淑徳巣鴨」
86人が受けて2.87倍(2023年2.43倍、22年3.94倍)の多摩大学目黒[特待・特進第2回]は、1割半増のペースで進めば3倍に乗せる可能性も出てくる。106人で1.31倍(23年1.49倍、22年2.16倍)の穎明館[4回4科総合]の志望者数は2割減だったが、出願も1割減のペースなので、25年はさらに緩和して受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。
ここからは、受験者数が100人に満たないEランクの入試回(24年受験者数・実倍率)を12月志望者数の増減から見ていこう。宝仙学園順天堂大学系属理数インターは、[新4科特別総合(特待選抜)](93人・1.29倍)がさらに減少傾向の3割半減、[英語AL国際生](8人・1.6倍)は志望者がいないため予想ができない。25年はいずれも大変受けやすくて受かりやすい入試回となるだろう。
4割増と好調な淑徳巣鴨[2回スカラシップ](79人・7.18倍)は、出願ペースも同様で、25年は9倍台という可能性も出ている。5割強増の桜丘[4回3年特待チャレンジ(2科・4科)](78人・13倍)の25年倍率は合格者数によるので何とも言いがたいが、20倍に迫る勢いとなれば受かる実感はまるで得られないだろう。
8割増の八王子学園八王子[2月2日午後東大・医進クラス](35人・2.5倍)は、出版状況も5割増しで、25年の3倍乗せが堅そうだ。サレジアン国際学園世田谷[3回午後特待]の[本科](29人・3.22倍)は2倍増、[インターナショナル・スタンダード](24人・4.8倍)は2割半減だった。出願状況は6割増と4割増のハイペースなので、25年は4倍台から5倍台という狭き門になりそうだ。
聖学院には三つの入試区分がある。志望者数が3割減の[特待生](12人・6倍)は22年・23年と10倍を超えていた。Fランクで1割減の[2回アドバンスト](80人・2.67倍)は22年7.07倍、23年3.36倍から大きく緩和している。Hランクで5割減の[デザイン思考力] (22人・2.44倍)は逆に年々少しずつ倍率が上がっている。
偏差値40台前半であるFランクは、志望者数合計でも24年受験生数でも200人超えと圧倒的な集中傾向を見せている2校から見ていこう。男子校で唯一このランクにある京華[2回]は、二つの入試回を合わせると300人を超える志望者数も他校を圧している。247人が受けて2.15倍(23年2.03倍、22年2.63倍)の[中高一貫]と43人で2.15倍(23年1.91倍、22年2.61倍)の[特別選抜]は、志望者数が2割半減と微増に分かれた。
1日午前の[1回]が志望者数2倍増と絶好調で、25年は3倍乗せの勢いにある日本工業大学駒場は、207人が受けて7.67倍(23年6.81倍、22年3.46倍)と尋常ならざる倍率の[4回]の志望者数が5割増となっており、こちらの25年は2桁倍率の可能性が出てきた。