2日午後は「東京農大」と「山手学院」新設回

 2日午後の受験生の半分は、受験者数上位10校(うち男子校は4校)で占められている。具体的には、日本大学豊山、中央大学附属横浜、高輪、東京農業大学第一、桐蔭学園中等教育学校、京華、東京都市大学等々力、佼成学園、広尾学園、日本大学である。では、ランク順に見ていこう。

 Aランクは広尾学園[医進・サイエンス回]のみである。220人が受けて2.68倍(2023年2.96倍、22年3.02倍)と徐々に緩和している。12月志望者数は1割弱減だったものの、出願状況は微増となっている。25年は前年並みだろう。

 Bランクは3校あるが、男子校の高輪[算数午後]も上位校レベルとなった。342人で 3.8倍(23年3.64倍、22年2.59倍)とだいぶ倍率が上がってしまったこともあり、志望者数は2割弱減となった。出願状況は微減だが、この高倍率が25年も続くのであろうか。

 女子に大人気の東京農業大学第一[3回]は算理か算国の2科を選ぶが、男子も330人が受験して3.71倍(23年3.35倍、22年4.51倍)とこちらもハードルは高い。志望者数は算理は微増だが算国が1割半増えており、出願は2割半の増加ペースで、25年に4倍を目指す展開となりそうだ。

 25年に新設される山手学院[特待選抜ll]は20人を募集するが、12月の志望者数からすると、受験者数が200人を超える可能性があり、横浜の新たな人気入試回となりそうだ。

 Cランクの7校はいずれも共学校で、12月の志望者数は明暗が分かれている。304人が受けて3.53倍(23年2.21倍、22年2.71倍)と倍率が跳ね上がった桐蔭学園中等教育学校[2回特奨選抜]は、反動で志望者数は2割半減った。出願状況は4割減ペースで、どこまで上積みできるか。25年は3倍を割れそうだ。25年はGLも加わる。

 三田国際科学学園[3回]には、二つの入試区分がある。103人で3.55倍(23年7.31倍、22年3.1倍)と上下動が激しい[ISC]と、72人で7.2倍(23年5.67倍、22年4.91倍)とハードルがとても高くなった[IC]は、微減と2割弱減と減少傾向だった。[ISC]は増加に転じそうだが、[IC]は出願状況も2割強の減少で、25年は[ISC]が4倍超えをうかがう一方で、[IC]は23年実績程度まで緩和しそうだ。

 274人で2.51倍(23年1.88倍、22年2.16倍)の東京都市大学等々力[2回S特選]の志望者数は1割半減だったが、出願状況は2割減ペースで、25年は2倍台前半まで緩和するかもしれない。153人で6.65倍(23年6.75倍、22年9.87倍)と高止まりしている芝浦工業大学附属[言語・探究]は3割減だったが、出願状況は1割程度の増加基調となっている。25年は[英語]も加わり、二つの区分を合わせて見れば、25年は人気が上がりそうである。