一見、害がなさそうだけど嫌われる
「自分の意思がない人」

ビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

 会社組織は、プロの集団であるべきだと思います。それぞれが与えられた業務や役割にプロ意識を持って取り組み、成果につなげていくことが求められます。意思を持って取り組んでいるからこそ、意見がぶつかることもあると思いますが、それは健全なことです。

 むしろ私は、「自分がない人」「意思がない人」に違和感を覚えます。何を言っても、「おっしゃる通りです」「その通りだと思います」と返し、意見を求めても「あの人がこう言っていました」などと、自分の意見を言わないのです。

 常に人の顔色をうかがっていたり、人の意見に依存したり、主体性がない人。それは一見、当たり障りない印象かもしれませんが、それも度が過ぎると嫌われる原因になると思います。

 自分がどうしたいか、どう変えたいかなど、主体性と責任感はセットです。それがない人には、信頼して仕事を任せることはできません。プロ集団である会社組織の中では浮いてしまう存在になってしまいます。嫌われるというより、蚊帳(かや)の外に置かれてしまうのかもしれませんね。会社を経営するようになってから、自分の意見を持っていることの大切さを強く実感しています。

 今回お話ししたように、嫌われるポイントは意外と些細なことだったりします。そして一度嫌われてしまうと、挽回するのはその何十倍も大変です。だからと言って「これ言ったら嫌われるかな……」とビクビクする必要はないのですが、発言や行動するときは相手の立場や気持ちを考えながら、配慮あるコミュニケーションを心がけたいですね。