以下、DeepSeekを使うと、どのような情報が収集されるかをまとめた。

【ユーザーが提供する情報】
 プロフィール情報:アカウント設定時に提供された生年月日、ユーザー名、メールアドレス、電話番号、パスワードなど
 ユーザー入力:ユーザーがモデルおよびサービスに提供するテキストまたは音声入力、プロンプト、アップロードされたファイル、フィードバック、チャット履歴、その他のコンテンツ
 問い合わせ時の情報:身分証明書や年齢の証明、サービス利用に関するフィードバックや問い合わせ、当社の利用規約やその他のポリシーの違反の可能性に関する情報など

【自動的に収集される情報】
 技術情報:特定のデバイスおよびネットワーク接続情報。ユーザーのデバイスモデル、オペレーティング システム、キー入力パターンまたはリズム、IP アドレス、およびシステム言語が含まれます。クラッシュ レポートやパフォーマンス ログなど、サービス関連、診断、およびパフォーマンス情報
 使用情報:ユーザーが使用する機能や実行するアクション
 クッキー:クッキーやその他の類似のテクノロジーを使用して、自動的に収集する情報
 お支払い情報:支払い注文と取引情報

 DeepSeekが注目を浴びるにつれ、登録ユーザー数は短期間で急増している。また、原稿を書いている本日(1月28日)、DeepSeekは外部から大規模な攻撃を受け、動作が不安定になった。一時的にサーバー障害が発生し、新規登録を中国本土の携帯番号保有者に限定する措置が取られた。

【NVIDIA株の時価総額90兆円を吹き飛ばした】中国の生成AI「DeepSeek」は何がスゴい?1月28日、悪意のある攻撃を受けてDeepSeekの応答が一時停止した 拡大画像表示

 DeepSeekは、低コストかつ高性能なAI技術を武器に、国内外で急速に地位を確立している。一方で、ユーザーデータ管理や政府との関係性など、中国発の企業ならではの懸念材料も指摘されている。しかしながら、オープンソースとしての自由度の高さと、世界的にも先進的な推論技術を備えたモデル群の存在は大きい。研究者・開発者コミュニティを中心に注目度が高まっており、AI業界を揺るがすプレイヤーとして活躍することは間違いない。

 クローズドなクラウドサービスを開発するOpenAIとGoogle、Anthropicの生成AI御三家に対し、オープンソースでモデルを公開するDeepSeekの取り組みは、AI開発の民主化を進める大きな一歩であるといえる。大規模言語モデルや画像生成モデルなど最先端の領域でオープンソース化を推進することで、多くのエンジニアや企業が新たなイノベーションのきっかけを得られるためだ。今後もDeepSeekが生み出す技術とビジネスモデルの進化から、目が離せそうにない。