
トイレタリー国内首位の花王が、アクティビストに目を付けられた。3月の株主総会では、社外取締役の候補者を巡って攻防が激しくなりそうだ。今回は花王、ユニ・チャーム、ライオンを取り上げる。3社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#12では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。花王とライオンはOBが優勢だった。一方、ユニ・チャームは現役世代が勝ち組となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
アクティビストに狙われた花王
社外取の候補者を巡り批判の応酬
トイレタリー国内首位の花王が、アクティビスト(物言う株主)に狙われている。香港投資ファンドのオアシス・マネジメントから花王は株式を5.23%保有されたのだ。
オアシスは昨年4月、花王に対して低採算のブランドや商品数の削減などを求めた。そして同11月、社外取締役の候補者5人の推薦を提案した。
社外取の候補者を巡っては、オアシス側は、花王が対話を放棄し、自分たちの提案を十分検討せず別の候補者を選んだと批判。一方、花王側は「事実と異なり大変遺憾」とコメントするなど、泥仕合の様相になっている。3月に開かれる花王の株主総会において、両者の主張を他の株主がどう評価するかに注目が集まりそうだ。
今回は花王、ユニ・チャーム、ライオンを取り上げる。3社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。
2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。
試算の結果、花王とライオンはOBが優勢だった。一方、ユニ・チャームは現役世代が勝ち組となった。また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。