東京ディズニーの客層は
推し活やマニア層にまで多様化
なぜ日本では、ひとりディズニーが増え、定着したのか。それは、SNSの普及と深く関係しているでしょう。ディズニーは映えるスポットが多いので、SNS向けの写真や動画の撮影をしようとひとりで入場し、ずっと撮影している人が一定数います。
さらに、マニア層・推し活層の聖地にもなっています。ネットスラングでディズニーオタクを「Dヲタ」と言います。Dヲタは種類が豊富。つまりどのようにディズニーを楽しむかは人それぞれで、有名なのが「地蔵」です。パレードの良い場所を取るために何時間も前からシートなどを敷いて座っている人たちを指します。
リゾート側にとっては、マニア層・推し活層・オタク層は平日にひとりでも来てくれる、非常にありがたい客です。対して、一般客=ライト層は土日祝日に、一緒に行く家族・友人・恋人などがいれば、たまに来てくれる客というわけです。
一方でUSJはファミリー層、グループ層、カップル客が大半で、東京ディズニーに比べるとひとり客はまだそれほど流行っていないとみられます。
カラオケ、焼肉、アフタヌーンティー…
現代日本は「おひとり様」で何でもできる!
現代社会では、若者が恋愛離れし、デート経験のない20代が増え、晩婚化、非婚化、少子化だと指摘されています。実際に核家族化、単身世帯の増加は顕著です。都市圏ではコンビニや飲食店があふれ、便利なサービスがたくさんあるので、ひとり暮らしはしやすいでしょう。
今ではさまざまな店がおひとり様を集客しています。「ひとりカラオケ」や「ひとり焼肉」は、最初からおひとり様市場を狙ったコンセプトです。
特に若い女性に人気のアフタヌーンティーは、以前は2人以上でなければ予約できなかったのが、最近はひとりでも「ヌン活」(アフタヌーンティーを楽しむこと)ができるようになっています。本来の目的(社交)から考えると、これには本場イギリス人もびっくりでしょう。