保険大激変#24Photo by Akiko Fujita

保険募集人を約660人抱える大型保険代理店Do it プランニングが、日税サービスに全株式を譲渡した。単独でも存続できそうな規模の代理店だが、Do itの大澤誠社長はなぜ、“身売り”を決めたのか。特集『保険大激変』の#24では、その真意を聞いた。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)

大型保険代理店Do it プランニングが
日税サービスに全株式を譲渡

 2015年6月に創業した乗り合い代理店Do it プランニング。創業者は、東邦生命保険(現ジブラルタ生命保険)出身で代理店グッドウインを経て独立した大澤誠氏で、40人の仲間たちと共に同社をスタートした。当初の拠点は東京だけだったが、現在では全国に54拠点を構え、約660人の保険募集人を擁する大型代理店として知られる。

 そのDo it プランニングが「身売りしたらしい」といううわさが駆け巡ったのが、24年12月上旬のことだ。大澤氏はすでに70歳を超えており、今後のDo it プランニングの経営体制がどうなるのか注目されていた。

 他の大型乗り合い代理店にしても、黎明期を駆け抜けたトップたちが続々と世代交代を行っており、それだけに信ぴょう性の高い話だった。

 このうわさは事実だった。24年12月5日に「24年11月20日、Do it プランニングの全保有株式を譲渡し、日税グループの一員になりました」との通達が大澤社長から送られてきたのだ。

 日税グループとは、その名の通り、税理士とその関与先企業に対してさまざまなサービスを提供している企業グループだ。税理士団体からの各種業務の受託や、集金代行サービスや研修などに加え、相続や不動産、保険、M&A、信託、人材派遣など幅広い業務を行っている。

 では、なぜ大澤社長は日税グループの一員になることを決断したのか。次ページでは、大澤社長にその真意を聞いた。