
地域社会との共生にいち早く動いてきた明治安田生命保険。最近では、循環器病に備える保険の発売や、貯蓄性商品の予定利率引き上げやラインアップの拡充などに力を入れている。特集『保険大激変』の最終回では、その方向性について同社の永島英器社長に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)
※インタビューは2025年2月5日に実施
循環器病に備える保険を発売し
安心と信頼をさらに充実
――かなり前から地域社会とのつながりを意識してきました。生命保険各社ともその傾向を強めていますが、営業職員チャネルにおける地域社会との関わり合いについて、どのように考えていますか。
抽象度が高い言い方をすると、デジタルと人であり、最近意識しているのが、安心と信頼の両方が大事なことだと考えています。
まず、安心というのは、さまざまなリスクを取り除いていくことであり、信頼というのは、人に託すことであって人に身を委ねることだと思っています。
そうした中で、デジタルというのは、病気を予防するための仕組みであったり、健康増進型の保険を作ったりするなど、リスクを取り除くための手段であり、安心をつくるためのものです。
当社に対しては、循環器病に備える保険を発売したり、支払い余力を示すソルベンシーマージン比率が高かったりすることを通して、お客さまには安心を感じてほしいと思っています。
そして、営業職員に対しては、自分の担当者であるという信頼を感じてもらいたいと思っています。その両方がしっかりあってこその確かな安心だと思っています。
――営業職員の信頼感を高めるための取り組みはいかがでしょうか。
大手生命保険会社の中でもとりわけ営業職員チャネルに強いこだわりを持つ明治安田は、さらにその体制を強化しようとしている。次ページでは、今後の営業職員チャネルに対する永島社長の考えと、商品戦略について明かしてもらった。