三菱自動車のクロスオーバーSUV「アウトランダーPHEV」。試乗記事(の最後のまとめに「豪華絢爛、立派な内装。本文では書かなかったが、YAMAHAのサウンドシステムがものすごく良い。音源がショボいともったいない」と書いた通り、このクルマは非常にいい音で音楽が楽しめる。

 海外ブランドの製品をウリにするクルマが多い中、YAMAHAのサウンドシステムを採用したのはなぜなのか?そのあたりから聞いていこう。

三菱自動車工業 商品戦略本部 CPSチーム商品企画 チーフ・プロダクトスペシャリスト 五味淳史氏三菱自動車工業 商品戦略本部 CPSチーム商品企画 チーフ・プロダクトスペシャリスト 五味淳史氏 Photo by AD Takahashi

YAMAHAとコラボした理由

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):新しいアウトランダーは、オーディオにYAMAHAの製品を採用しています。最近はどこもオーディオに注力していて、国産車はBOSEが人気で、あとはレクサスがMark Levinson (マークレビンソン)だったり、スバルがHarman Kardon (ハーマンカードン)だったりと、各社こぞって海外製品を採用していますよね。

三菱自動車工業 商品戦略本部 CPSチーム(Global Vehicle)商品企画 チーフ・プロダクトスペシャリスト 五味淳史さん(以下、五):はい。

F:国産の製品を採用しているのは、とても珍しい。なぜYAMAHAを採用したのでしょう。理由を教えてください。

五:ヤマハさんとコラボした理由は、企業としての考え方が近かったからです。我々三菱自動車は、お客様にワクワクする体験や、一歩先に進めるクルマを提供して冒険心を掻き立てる、というポリシーがあるのですが、ヤマハさんにも同じようなところがあって、企業の感性の部分で共通点がある。それで話を持っていったところ、「一緒にやりましょう」という話になったんです。

F:三菱から話を持っていったのですか?