資金面では世帯で差が出るものの、本質はそこではない

――資金面はどうでしょうか。高学歴な人のほうが年収が高く、教育費にもお金をかけられるというケースはありそうな気がしますが。

びーやま:それはありますね。教育資金が豊富であるがゆえに、早いうちからいい塾に入れて、名門中高一貫に入れられるというのは高学歴・高収入世帯の強みかもしれません。

 ただ、繰り返しになりますが大学受験は結局1回の試験さえクリアすればいいものです。名門の中高一貫に入れば全員東大合格が約束されるわけではありません。その意味では、「どのルートを進むのか」というのが違うだけで、公立高校だろうがなんだろうが、どの道も必ず志望校まで続いています。

 加えて、今の時代はインターネットなどを使えば、都会や名門中高の人の同じ情報が簡単に手に入ります。地方から名門大学を目指すとなると、「すでに自分は遅れているのではないか」と思うこともあるかと思いますが、絶対に大丈夫です。情報は十分に集めることが可能ですし、勉強に必要な参考書も書店に行けば手に入ります。

 ですから、高学歴・高収入世帯のメリットはたしかにありますが、そうでないと厳しいというのものでは決してありません。

――結局は「目標を決めてコツコツ勉強するしかない」ということですね。

びーやま:身も蓋もないですが、そういうことになります。大学受験のいいところは一段飛ばしができないことです。誰もが平等に一段ずつ階段を登っていくしかないんです。

 ですから、受験環境に不安を感じている受験生や親御さんは安心してほしいなと思います。今この瞬間に正しい努力をしていれば大丈夫です。

――詳しくお話しいただきありがとうございました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。