「人生が確変モードに入る人」だけが知っている、たった2文字の言葉とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。数々の成功者に接し、自らの体験も体系化し、「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。
コロナ後の生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。
『ゆるストイック』では、新しい時代に突入しつつある今、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、「私自身が深掘りし、自分なりにスッキリ整理できたプロセスを、読者のみなさんに共有したいと思っています」と語っている。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「人生が確変モードに入る人」だけが知っている、たった2文字の言葉とは?Photo: Adobe Stock

人生が確変モードに入る人

「ストイック」「ゆるさ」
「独自性」「タダ乗り」
「求心力」「遠心力」

 こうした2つの相反する力を併せ持つことが、これからの時代の成功の秘訣です。

 もし、「独自性」と「タダ乗り」の掛け合わせによって、本人たちも予想外のスケールの成果が生まれると、そこには、あるものが付け加えられます。

 それが、「物語性(ストーリー)」です。

 成功秘話や開発ストーリー、偉人の自伝などは、読み物としても非常に面白く、多くの人に受け入れられます。

 人間には、情報を流通させるために物語を作り出すクセがあります。

 これは単に面白さのためだけでなく、情報伝達の効率がいいからです。

 人々は「論理(ロジック)」よりも「物語」を好む傾向があります

 メディアは読まれる記事を、出版社は売れる本を出す必要があるため、その過程で尾ヒレや装飾が加わり、消費されやすいストーリー性が付与されていくのです。

 物語が生まれると、それが「ブランド」へと変わります。

 一度ブランドが確立されれば、その人物や企業、製品は次回の挑戦で一段高い立場からスタートできるようになります。

「前回うまくいったのだから、次回もきっとうまくいくだろう」

 そんな期待が生まれ、噂が噂を呼び、実績がさらに新たな実績を引き寄せるようになります。

 このようにしてブランドが独自性を強化し、成功の土台を盤石なものにしてくれるのです。

 その結果、成功はさらに成功を呼び、次もまたうまくいきやすいという好循環が生まれます。

 やがて、指数関数的な成功を収める状態に入ります(まさに「確変モード」のようなものでしょう)。

 こうしたループが世界規模で繰り返されると、どうなるでしょう。

■ 何百兆円の時価総額を誇る企業
■ 何兆円の資産を持つ個人
■ 何千万人のフォロワーを持つインフルエンサー

 そういった、極めて特殊な存在が自然と生まれてくるのです。

 そのような人になっていくためには、「物語」という、たった2文字の言葉が大事です。
 人々は「物語」によって動く、ということを押さえておきましょう。

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)を上梓した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。