入社後に「ここは違う…もう辞めたい」と悩んだときに、やるべきこと【医師が教える】JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長・石井正則氏。職場で悩む人が自分でできるストレス対処術を伝授する

ベテラン医師の石井正則氏は、JCHO(地域医療機能推進機構)耳鼻咽喉科診療部長として研修医の面接に関わってきたほか、最近は新人職員への「ストレスマネジメント」などを指導している。職場でストレスを感じ、離職を悩んだ時、まずは自らの硬くなった心身を解放することが大切という。自分できるストレス対処術を聞いた。(聞き手/ジャーナリスト 笹井恵里子、撮影/今井一詞)

会社を辞めたくなったときの
自律神経チェックリスト

 最近は入社後3年以内の離職率が高い傾向にあるようです。

 どのような業界でも、入社前と入社後のイメージのギャップに戸惑うことはあるでしょう。そして「このままここで働いていいのか」と悩む時期が誰しも訪れると思います。それを乗り越える術は、前回お話ししたように「人生の目標」に焦点をあてること。ですが、その前に行き詰まったときには「ストレスの解放」が必要です。

 ストレスでがんじがらめになると、いい仕事ができませんし、正しい判断や決断ができません。退職するかどうかを考える前にまずは自分のストレスを解放すること、自分にストレスがたまっていないか、気づきを鋭くすることが大切です。下記に自律神経チェックリストを挙げたので参照してください。

1)フラつきや立ちくらみをすることがある

2)胸騒ぎや心臓がドキドキすることがある

3)息苦しくなることがある

4)寝苦しい、寝付けない、すぐ目が覚める

5)手足が冷えることがある

6)緊張するとすぐに下痢や便秘になる

7)肩こり、首こり、腰痛になることがある

8)夕方から夜になるにつれて手足がだるい

9)緊張で体の一部に汗をかくことがある

10)起床時に熟睡感がなく、体のだるさを感じる

11)胃もたれや胃痛が起こる

12)季節の変わり目や気候の変化に体調が左右される

13)まぶしさを感じることがある

14)脈が飛ぶことがある

15)のどの奥がつまった感じがすることがある