「冷蔵庫の中身」を見れば即バレ?年収が高い家庭に潜む“落とし穴”写真はイメージです Photo:PIXTA 

年収が高めの世帯のほうが、食費にかけられるお金は多くなる。とはいえ、必ずしも体に良い食材を選んでいるとは限らない。実際、野菜や魚を買わずに、肉や穀物に多く支出している。外食も多く、加工品も沢山取っている。コメ不足や物価高が続く中、「食費」はますます家計の悩みの種となっていく。食費を抑えながら健康を維持するには、どうすればいいのか。意外にも「年収が低い層」の支出にヒントがあるのかもしれない。(生活経済ジャーナリスト 柏木理佳)

年収が高いほど「健康に良い食材を買う」
と思っていませんか?

 総務省による家計調査の年収について、家計ごとに10段階に分けられた調査結果を見ると、外食費や食費は年収が高い世帯ほど多くなっています。これだけなら「年収が高い人は、残業や出張も多いので外食も増えるのだろう」などと予想できます。

 ところが、食費の内訳を見ると、ずいぶん印象が変わります。年収の高い世帯は低い世帯よりも穀物類、肉類、酒類が多くなっていて、さらに、健康に良い野菜・海藻や魚類は、年収が高くなるほど減少傾向にあります。

 てっきり健康食品や価格の高い有機野菜を選ぶのかと思いきや、野菜そのものへの支出が少ないのです。

 家計に占める食費の割合(エンゲル係数)を下げて健康を維持するには、どうすればいいのでしょうか。年収が低い層の食費への支出内容と比較してみましょう。