
伊藤忠商事は6月20日午前、大阪市内で定時株主総会を開いた。伊藤忠は2026年3月期の純利益が三菱商事、三井物産を上回る見通しで「財閥超え」が現実味を増している。総会では、株主から今後の業績や株式分割、中国の中国中信集団(CITIC)への投資、地政学リスク、ガバナンス体制などに関する質問が飛び出した。中でも、「日本経済は今後発展していくにはどうするべきか」という質問に、岡藤正広会長CEOが持論を展開した。連載『クローズアップ商社』の本稿では、伊藤忠の株主総会での一問一答を速報でお届けする。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)
伊藤忠が大阪で株主総会を開催
岡藤氏と株主との一問一答を速報
伊藤忠商事は6月20日午前、大阪市内のホテルで定時株主総会を開いた。株主総会には478人の株主が出席。会社側から事業についての説明がなされた後に、質疑応答があった。伊藤忠が提案していた取締役10人の選任議案など三つの議案は、可決された。
伊藤忠は2026年3月期の純利益を9000億円と見込み、三井物産と三菱商事を上回り、5年ぶりに大手商社の首位に返り咲く可能性がある。株主総会でも、株主からは今後の業績への高い期待がにじんだ。
これまでも伊藤忠の株主総会では、万年4位だった同社を今の地位に押し上げた岡藤正広会長CEOによる「岡藤節」が披露され、株主との掛け合いは注目されてきた。では、商社トップが見えてきた今年の株主総会では、株主とのどんなやりとりが繰り広げられたのか。次ページでは、岡藤氏を中心とする経営陣と株主の間の一問一答を速報としてお届けする。