IT企業でもエンジニアに限らない
副業と講座受講で転職準備

 高齢者関係ではない仕事の中にもおすすめなものはあります。50代の給与が最も上がった事例はIT企業、コンサル企業などがありますが、職種はエンジニアだけではありません。

 また、未経験でも転職できた人はいます。コンサルタントは、経験者が優遇されますが、自分が働いていた業界についての戦略的な話ができれば採用されることもあります。

 例えば、同じ業界に5年以上勤務していて、経営戦略の知識があれば、アドバイスもできるでしょう。経営戦略室にいたり、そうでなくても、経営企画や戦略会議に出席して意見を述べていたら、履歴書にも書けます。

 また、フリーランスのコンサルタントとして、「フリーコンサルBiz(運営会社はアクシスコンサルティング)」「ハイパフォーマー(同INTLOOP)」「ココナラコンサル(同ココナラ)」などいくつかあるサイトに登録することで、地方企業のコンサルタントの仕事をオンラインで依頼されることもあります。コンサルタントの経験がない方も、こういったところで経験を積むといいでしょう。

 よりアピールするなら、大学が経営学部出身だったことや大学院でMBA(経営学修士)のコースを受講すると採用されやすくなります。短期的な企業経営アドバイザー講座もあるようです。

エンジニアでなくても
IT企業に転職できる

 また、業界全体が成長しているIT系企業への転職もおすすめです。募集されているのは、エンジニア職に限りません。

 かつては、エンジニアは若い人の募集が多く、40代後半からはリストラ対象でした。しかし今は、システム変更による人材不足に直面している「2025年問題」の最中のため、50代でも需要があり、転職後、給与も上がっています。

 エンジニア職以外でも、基本的なITが理解できれば、採用枠はあります。人事・総務部ならば、何処の業界でも通用しますし、また、マーケティングや企画担当などの経験者でもエンジニア以外の部署で採用されています。まずは勝ち組のIT企業に入ることで、道が開けるかもしれません。