子どもたちが勉強に夢中
『うんこドリル』の衝撃
最後はもうくだらないですが、こうしたラジオ番組がテレビのない時代から19年間にわたって放送され、大人気でした。聴取率は50%を超え、国民の半分が聞いていたわけですから、戦後のたいへんななかで笑いを求める気運の高さがあったことが感じられます。
最近では、『うんこドリル』(文響社)がロングヒットしています。
「今、ポケットに入れたうんこを出しなさい」のように例文すべてに「うんこ」が登場します。私も、「子どもって、こんなにうんこ好きなんだな。うんことあるだけで漢字や算数の勉強をするんだ」と衝撃を受けました。

大人が「うんこなんて言ってはいけません」と言うから、子どもはよけいに面白がって言いつづけるというのもありますし、基本的に子どもは自分から出るうんこに対して親和性があるといわれています。
フロイトの精神分析では、排便のしつけをする2~4歳ころを「肛門愛期」といいますが、大人とは違う感覚があるのかもしれません。
さらに『おしりたんてい』(ポプラ社)という絵本があります。
探偵の顔がおしりになっていて、何かを思いついたときに「フーム、においますね」が口ぐせで、犯人を追い詰めるときには「しつれいこかせていただきます」と言って必殺技の強烈な悪臭を放つ。バカバカしいですが、この絵本はアニメや映画にもなっています。おしりが考えているのはすごく変ですね。そのくだらなさがたまりません。