情報を的確に脳内整理棚に
納めることができる方法とは?
説明の冒頭で概要を話すことがいかに大切かを実感していただくため、例文を1つ挙げます。
「低インシュリン・ダイエット」に関する説明です。
食後、血糖値が急激に上昇すると食物の栄養素は体内に脂肪として蓄えられます。消化吸収の遅い食品(GI値の低い食品と言います)は血糖値を急上昇させないので脂肪として蓄えられません。低インシュリン・ダイエットではGI値の低い食品を選んで食べるだけで、体重を落とすことができます。
たとえば、うどんよりソバ、普通の食パンより全粒粉のパン、白米よりパスタなどがGI値の低い食品です。日常生活でこういう食品を意識して食べることで空腹感に苦しまずダイエットできます。
たとえば、うどんよりソバ、普通の食パンより全粒粉のパン、白米よりパスタなどがGI値の低い食品です。日常生活でこういう食品を意識して食べることで空腹感に苦しまずダイエットできます。
低インシュリン・ダイエットとは何かをまったく知らない人がこれを読んだとしたら、楽に理解できるでしょうか?
では次に、冒頭で要点説明をしたらどうなるでしょうか。
低インシュリン・ダイエットとは、美味しい物を食べながらダイエットできる画期的な方法です。従来の常識であったカロリー値ではなく、食品の消化吸収の早さを表すGI値に注目して食品を選びます。GI値の低い食品を選んで食べるだけで、総カロリーを減らさずに、体重を落とすことができます。たとえば、うどんよりソバ、普通の食パンより全粒粉のパン、白米よりパスタなどを意識して食べることで空腹感に苦しまずダイエットできます。
2つを比べてみてどう感じましたか?

もちろん、前者の説明でも理解することはできます。しかし後者の説明では、低インシュリン・ダイエットの特徴が冒頭で説明されていて、後に続く説明の相互の関連性、全体の中での位置付けが明確になり、さらに分かりやすかったはずです。
前者の説明では、あなたの脳内整理棚が確定していない状態で、先に個々の詳細な情報が与えられています。その個々の情報が「全体の中で、どういう位置付けにあるのか」が不明なため、どの脳内整理棚に納めてよいのやら、困惑するわけです。
しかし後者の説明では、冒頭で低インシュリン・ダイエットの特徴が短く説明されることによって、あなたの脳内整理棚が確定し、続く詳細情報を的確にその整理棚に納めることができるからです。