2022年のツール・ド・フランス最終日、パリ・シャンゼリゼに選手たちが凱旋したその日、美しい並木の下に茶色く枯れ果てた葉が吹き溜まっているのを目撃した。まだ7月だというのに信じられない光景だった。

カウベルの音を運んでくる乾いた風が心地よかったアルプスでは、牧草が枯れて牛の食べる部分が乏しくなっていた。こうして最近、フランスを旅していると地球が壊れてきているシーンを随所で目撃する。
欧州の人にとって地球温暖化は身近に迫ってきた危機で、その対策を早急にしないと手遅れとなることを日本人よりも身にしみて感じている。だから都市部の道路の半分を自転車レーンにしたりするなどして気温が上昇するのを抑制する対策に必死だ。
熱波は気候変動の最前線であり、地球規模での対策が求められている。