国公立大のレベルは全体的に高い

――国公立はどうでしょうか。

びーやま:国公立でくくると広すぎるというか、東大や京大も入ってきてしまうので、僕でいうところの茨城大学のように本当に地方の国公立大学にまずは絞りたいと思います。

 地方国公立のいいところは、学生の基礎学力が高いところです。

 文系だろうが理系だろうが全員がある程度全科目をこなしていて、かつ推薦の割合も非常に少ないです。内部進学もゼロですから、全体的な基礎学力は上がる傾向にあります。イメージ的にはなにかひとつが大きく突出するのではなくて、全体がバランスよく高い感じです。

 そうすると、研究などに打ち込む際に誰かが学力的に足を引っ張るということが起きづらいので、適度なレベルで学んでいくことができます。加えて、地方の国公立大はその大学ならではの学部学科が多いのも特徴で、たとえば千葉大の園芸学部や秋田大の国際資源学部などは唯一無二と言ってもいいでしょう。

 この4月には福井大の恐竜学部もスタートしたりもしていて、その土地柄を活かした勉強ができるのも大きな魅力です。

 なので、地元の大学に「これ」という学部がある場合は、国公立大は非常におすすめできるかなと思います。就職も東京の大企業は東大・京大などとも競るので簡単ではないかもしれないですが、地元では無敵でしょうし、決して悪い選択ではありません。

――どちらもちゃんとメリットがありますね。

びーやま:そうなんです。なので、その人が何を大事にしたいかで進路を決めてほしいと思います。今回は早慶が悩みの対象でしたが、当然それがMARCHでもいいでしょうし、上振れて、「国公立+東京」を両立するために東大を目指すというのもいいと思います。大変ですが。

 こういった議論だと、人によって考え方も全然違うので、まわりの人にいろんな話を聞いてみて視野を広げるのもいいかもしれません。それによってかえって悩んでしまうこともあるかもしれませんが、進路とは悩んで決めるものなので、悪いことでは決してないです。

 このレベルになれば、進路の正解を選ぶというよりも、選んだ進路を正解にしていく力も大事だったりはするので、悩みつつも最後は自分を信じて決めてもらえればなと思います。

――よく理解できました。本日はありがとうございました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。