
全国最大規模の女子大学である武庫川女子大学が7月末、2027年度からの共学化を正式決定した。同じ7月には仙台白百合女子大学が27年度から共学化、8月に入ると鎌倉女子大学が29年度から共学化するとそれぞれ発表した。「女子大離れ」への危機感から共学化する女子大が続出しているが、果たして男子学生は入ってくるのか。連載『教育・受験 最前線』では、26年度からの共学化を昨年に発表した女子栄養大学の香川明夫学長(香川栄養学園理事長)にこの疑問をぶつけた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
共学化への反発なし
拍手するクラスも
――武庫川女子大学の共学化に対し5万人を超える反対署名が集まりました。女子栄養大学も共学化に対する反発は大きかったのでは? どちらも企業でいう経常利益に当たる「経常収支差額」の赤字が続いているわけでも、大幅な定員割れが続いているわけでもない。追い詰められていないのに「なぜ今?」という印象を受けます。
そのような反発はなかったんですよ。外へ公表する前に各教室へ話に回ったところ、学生はほぼほぼ喜んでいて、拍手をするクラスもありました。学食で昼食を取っていたら、4年生の学生に「なんでもっと早くしなかったんですか。私たちには間に合わなかった」と言われたりもして。
――卒業生や教職員は?
OGが集う香友会の方々も「やっぱりね」という反応で、教職員を含め大きな反対はありませんでした。大学院や専門学校は共学ですし、20年まで続いた栄養学部二部(夜間)も共学で、男子卒業生を家庭科教員として送り出したりしてきました。共学になっても違和感を持たないだけの素地がうちにはありました。それと、共学になったからといって教育のカリキュラムが変わったり、教える内容が変わったりするわけではありません。
――教育の内容は変わらなくても、栄養学の名門ブランドとして浸透している「女子栄養大学」の名称を「日本栄養大学」に変更するというのは大ごとです。共学化した理由を聞く前に、ぶしつけながらうかがいたい。そこまでしたところで、男子学生はそんなに入ってきますか。