黒田東彦が選ぶ戦後の日本を形作った「8人の首相」、新首相に期待することは?戦後の日本の大半を形作ったのは、吉田茂首相時代に導入された法案や政策だ Photo:Bettmann/gettyimages

自民党総裁選は高市早苗氏が勝利し、新首相に就任することが濃厚となった。前日本銀行総裁の黒田東彦氏が執筆するダイヤモンド・オンラインの連載『黒田東彦の世界と経済の読み解き方』の今回のテーマは、戦後の日本を形作った宰相たち。黒田氏が選んだ8人の首相の功績から見えた日本の発展と変化の歴史と、新首相に期待することとは?

戦後の日本を形作った
8人の首相と日本の変化

 石破茂首相の退陣表明を受けて10月4日に投開票された自民党総裁選挙で、高市早苗前経済安全保障相が勝利した。

 自民党は少数与党であるものの、今月中旬に予定されている首相指名選挙で野党間の連携が困難であると報じられていることなどもあり、自民党の新総裁となった高市氏が、第104代首相に就任することが濃厚である。

 さて2025年は、1945年の敗戦から80年になる年であり、戦後から現在に至る日本の形を作った首相の功績を振り返る良い機会であろう。今回は代表的な8人の首相が策定した法律や政策などから、日本の発展と変化の歴史を探ってみよう。