Photo by YuJi Nomura
三井物産は、2026年3月期の期初見通しを中間決算で上方修正した。エネルギー、ヘルスケア、食糧事業を軸に収益力を拡大。「純利益1兆円超」を常態化させるビジョンを鮮明にしている。特集『総予測2026』の本稿では、堀健一社長が1兆円を優に超える利益水準を目指して描く次の中期経営計画とマネジメントの胆、後継者と若手のそれぞれに求める力について語った。(聞き手/ダイヤモンド編集部 猪股修平)
収益性見込める良質な案件を確保
基礎収益力1700億円底上げへ
――2026年3月期は中期経営計画の最終年度です。この3年間の中計期間を振り返って手応えは?
現在進行中のプロジェクトを見ると、中計通りに非常にバランスよく実現できたと総括しています。最終年度となる26年3月期も、純利益が期初想定を500億円上方修正した8200億円になる見込みで、良い手応えを感じています。
中計の前半は比較的早く成果が出る案件が多かったです。例えば機能性食品事業(フードサイエンス)やタンパク質関係の案件。後半は豪ローズリッジ鉱山や米クリーンアンモニア案件、UAEの新規LNG案件など、2030年前後に実績として現れるプロジェクトに着手。短期と長期、両方で将来の利益を担保できました。
足元の基礎収益力においては「ミドルゲーム(既存事業の競争力強化など)」が全部門において順調に推移しています。中計期間中に1700億円底上げする目標を掲げ、概ね予定通りに進んでいます。
――期初想定の純利益を上方修正したのは、保守的な見通しだったからでしょうか。
期初には米国関税といった外的要因をどう見るかの議論を相当重ねました。資産リサイクルは例年のように進まないと前提を置きました。目標とする収益を実現できるような売却案件が相対的に少ないとの予想を立て、少し保守的になっています。想定はある程度当たっていて、売却案件については引き続き慎重に対応しています。ただ収益ベースが上がっているため、総合的な積み上げで上方修正しました。
次ページでは、1兆円を優に超える利益水準を目指して描く次の中期経営計画とマネジメントの胆、後継者と若手のそれぞれに求める力について、堀社長が語った。







