
米国のトランプ関税や地政学リスクの総合商社の業績への影響は限られ、各社の事業ポートフォリオは非常に安定しているといえる。ただし、全てのセグメントが常時好調というわけではない。では、社員1人当たりの利益で見た時に、どの部門が最も効率的に稼いでいるのか。連載『クローズアップ商社』の本稿では、2025年3月期決算を基に作成した、7大商社の全63セグメントの社員1人当たり利益のランキングを公開する。丸紅の金属部門が4位だった。トップ3は。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)
総合商社の資源部門は“稼ぎ頭”
事業別・社員1人当たり利益額ランキング
2020年代初頭に7大商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商、双日)が続々と過去最高益をたたき出した。要因はロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高騰だった。
資源部門は市況変動に左右されがちだが、それでも総合商社の稼ぎ頭と言っていいだろう。23年度のランキングではトップ10のうち8つが資源部門だった(詳細は『7大総合商社「事業別・社員1人当たり利益額」ランキング!2位は三菱商事の金属資源事業、1位は?』参照)。
では、24年度はどうだったのか。ダイヤモンド編集部は7大商社の全63セグメントの社員1人当たりの利益額をランキングにした。次ページでランキングを公開する。