今のキャリアにモヤモヤしているなら
明日を変える「3つのアクション」
ここまで、4つのタイプの転職事例をご紹介してきました。「自分に近いかも」と感じる事例はありましたでしょうか?
転職の成功の鍵として、実は共通して以下の3つの具体的なアクションがあります。もし今、あなたがキャリアにモヤモヤを抱えているなら、まずはここから始めてみてはいかがでしょうか。
(1)「言語化」:不安の正体を突き止める
漠然とした不安は、形がないからこそ恐ろしいものです。
事例の方々は、不安や希望を「海外に住む」「チームで働く」など、他者に伝わる言葉に変換していました。
「なんとなく嫌だ」ではなく、「何が嫌で、本当はどうしたいのか」。紙に書き出すだけでも構いません。言葉にすることで、不安は「解決すべき課題」へと変わります。
(2)「他者視点の活用」:自分ひとりで抱え込まない
自分の背中が自分では見えないように、自分の強みも自分では気づきにくいものです。
成功した方々は、転職エージェントやロールモデルとなる社員など、第三者の意見や実例を積極的に取り入れ、視野を広げたり、失いかけた自信を回復したりしていました。
「自分には何もない」と思い込んでいても、他者から見れば「それは貴重なスキルだ」と評価されることは多々あります。
藤井 薫ふじい・かおる/株式会社インディードリクルートパートナーズHR統括編集長、『リクナビNEXT』編集長。1988年リクルート入社以来、人材事業に従事。TECH B-ing編集長、Tech総研編集長、アントレ編集長、リクルートワークス研究所 Works編集部、リクルート経営コンピタンス研究所などを歴任。デジタルハリウッド大学特任教授、千葉大学客員教員。著書に『働く喜び 未来のかたち』(言視舎)。
(3)「柔軟性」:変化を恐れず、更新する
当初の希望条件(職種や業界)に固執せず、「価値観」や「ライフスタイル」に合わせて選択肢を柔軟に変更している点も共通しています。
就職活動の時に決めたことが、一生の正解ではありません。人は変わります。環境も変わります。今のあなたに合わせて、選択肢をアップデートしていく柔軟さこそが、長く働き続けるための秘訣です。
今のキャリアのままでよいのかとモヤモヤしているなら、転職エージェントはもちろんご家族やご友人にも協力いただいて、まずは今後のキャリアについて言語化することから始めてみてください。
自分の強みを因数分解することで、「価値観」や「ライフスタイル」に合わせた選択肢にはどんなものがあるのか、自由に想像を広げてみてください。他者からのフィードバックをもとに、少しずつ自分の価値が見えてくるはずです。
自分の市場価値を客観的に捉えられることができれば、次にどんなアクションをすべきかが自然とわかります。そして、それを実行することで能力が上がり、結果として自分自身が変わっていくことにもつながります。
キャリアに「絶対の正解」はありません。あるのは、あなたが選び、納得した「あなただけの正解」だけです。ご自身の可能性を信じて、一歩を踏み出してみてください。









