富裕層必見! 資産防衛&節税術Photo:Issarawat Tattong/gettyimages

2026年秋、国税庁が約25年ぶりに基幹システムを刷新し、次世代国税総合管理システム(KSK2)が稼働する。税務調査にAIが投入されるとのうわさも飛び交うが、実際はどのようなことが起きるのだろうか。連載『富裕層必見!資産防衛&節税術』の第24回では、さまざまな臆測が飛び交うKSK2の実態について、徹底解説する。(税理士 吉澤 大)

AI税務調査が行われる?税務調査が厳しくなる?
今秋導入の新国税システム「KSK2」とは何か

 2026年秋、国税庁の基幹システムが約25年ぶりに全面刷新され、「次世代国税総合管理システム(通称:KSK2)」が本格稼働する予定だ。この稼働日が近づくにつれ、SNS上では「AI税務調査システムの本格導入」「いよいよ逃げ場なしの時代が到来する」といった、事業者の恐怖をあおるような言説が飛び交っている。

 確かに、近年、国税庁は「AI活用」の成果を上げているようだ。

 国税庁は24(令和6)事務年度の調査事績において「AIを活用して調査対象の選定を行った結果、法人税・消費税の実地調査による追徴税額の総額は3407億円に達し、調査1件当たりの追徴税額は直近10年で2番目の高水準、所得税等の調査1件当たりの追徴税額は直近10年で最高値であった」と公表をしている。

 では、本当に私たちは、KSK2におびえなければならないのだろうか。結論から言えば、日々適正に申告を行っている「まともな事業者」にとって、KSK2の導入は恐れるどころか、むしろ歓迎すべき大きなメリットをもたらすものといえるだろう。

 そもそもKSK2とは何なのか。そしてシステム稼働によって何が変わるのか。今回は、ことさらにあおられやすい「KSK2の脅威」について、事実をしっかり整理していこう。そして、26年秋の稼働に向けて、本当に準備しておくべきことは何なのかについても次ページから詳しく紹介していく。