Photo:Bloomberg/gettyimages
エンタメ企業へと変貌を遂げたソニーグループでは、ゲーム事業が好業績をけん引している。しかも、同事業から社長や次期社長候補が多く出るなど、今やゲームはソニーグループの「名門」となっている。ところが、足元では市場環境が激変しており、ゲーム事業は失速する懸念を抱えている。来年にも発売が見込まれる次世代機「プレイステーション6」に期待がかかるが、逆風下の船出が予想される。特集『ソニー 新・神話の真贋』の#7では、絶好調に見えるソニーグループのゲーム事業がはらむ「三つのリスク」を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
ソニーの“稼ぎ頭”となったゲーム事業
次期社長候補を輩出する「名門」に
ソニーグループのゲーム事業が絶好調だ。
2025年度のゲーム事業の売上高は4兆6857億円と、全社売上高の4割近くを占める。営業利益でも4633億円と、全体の3割を超えており、ソニーグループの好業績をけん引している。好調の要因は、コンソール(ゲーム機)の「プレイステーション(PS)5」やゲームソフトの販売に加え、オンラインサービス、プレイステーションネットワーク(PSN)の1億2500万人ものユーザー(月間アクティブユーザー)から得られる安定的な収益がゲーム事業を支えていることにある。
ゲーム事業がソニーグループの大黒柱に育ったこともあり、ゲーム事業からは次期社長候補が複数出ている(次期社長候補については本特集の#3『ソニーの「次期社長候補」と幹部5人の後任は?役員体制を大解剖、出世レースに異変が起きた理由…社員の“官僚化”も深刻』参照)。ゲームは今やグループ内の「名門事業」なのだ。
ところが、本特集の#2『ソニーが吉田・十時改革で過去最高益も「絶頂」は永続せず!稼ぎ頭のゲーム事業の賞味期限は5年!?半導体、エレキなど主要ビジネスのリスク要因を徹底分析』で述べた通り、現在のビジネスモデルを確実に維持できるのは5年程度とみられる。足元では日米の市場環境が激変しており、ゲーム事業は失速する懸念を抱えている。
となると、早ければ来年にも発売が見込まれる次世代機「PS6」に期待したいところだ。ソニーグループはディスク形式の新作ソフト販売を終了するため、PS6はディスクが入らないデジタル専用機になるとみられ、デザインが刷新される可能性が極めて高い。
実はPS6は、次ページで述べるように逆風下での船出が見込まれている。いったいなぜだろうか。
次ページでは、名門となったゲーム事業がはらむ「三つのリスク」の正体を明らかにする。







